奥伊吹縦走

滋賀県の高峰トップスリーを繋ぐルート。一位の伊吹山(1,377m)、二位の金糞岳(1,317m)、三位のブンゲン(1,259m)を一気に縦走する。

COURSE
滋賀

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details 経路データ

経路データ

距離
47.4km 29.46ml
舗装路距離
5,737ft 1,748m
累積上昇高度 D+ (v1)
3,492m 11,457ft
累積下降高度 D- (v1)
3,485m 11,434ft
累積標高 (v1) 閾値
15.26m 50.08ft
累積上昇高度 D+ (v2)
3,727m 12,229ft
累積下降高度 D- (v2)
3,720m 12,207ft
累積上昇高度 D+ (単純計算)
4,329m 14,202ft
累積下降高度 D- (単純計算)
4,322m 14,180ft
最低標高
230m 754ft
最高標高
1,368m 4,490ft
分断数
0箇所
計測点数
12,939
作成日時
更新日時
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コース概要地図アクティビティ

コース概要

1日で滋賀県の高峰トップスリーを繋ぐ本コース。滋賀県最高峰の伊吹山を登り、奥深い山々を進んでいく。標高は1300m程度だが、遠く琵琶湖まで見渡せる絶景ポイントがいくつもあり、高度感も楽しめるコースだ。

本コースは大きく北上しながら少しづつ西に進むため、多様な山の特性や、木々の植生の違いを楽しめる。後半部分では、ブナの天然林が広がるエリアがあり、滋賀の山々の奥深さを感じることができる。

細かいアップダウンが特徴のこのコース。全長50km足らずだが、踏破にはかなりの時間を要する。100km以上のトレイルラン大会を完走できるランナーが大きな休憩はせずに進んでも、14時間以上かかったこともあり、明るい時間だけで踏破するのはなかなか難しいが、挑戦しがいのあるコースだ。

また、コース上に水場はほぼないので、水分や行動食はしっかりもっていく必要がある。天候や時期によっては上級者でも難コースとなるだろう。事前準備や情報収集をしっかり行ない、踏破しよう。

伊吹山エリア

伊吹山の上野登山口からスタート。伊吹山は日本百名山のひとつで、標高1377mを誇る滋賀県最高峰の山だ。

山頂のパノラマの景色は、「古事記」及び「日本書紀」にもその名が記されており、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の伝説にも登場する、歴史的な山だ。伊吹山ドライブウェイを利用し、車で九号目まで登れるため、観光客にも人気のスポットだ。

ひたすら登りが続くルートで五合目からは、岩場のつづら折れのトレイルになる。背の高い樹木はなく、草原が広がり見晴らしが良い。琵琶湖を間近に見下ろすほか、山頂に進むにつれ、どんどん景色が開けてきて気持ちが良い。

山頂からは駐車場の方に降りて、舗装路の伊吹山ドライブウェイを進む。ここは車専用道路なので営業時間を(8:00〜20:00※季節によって変わるので要確認) 避けて通行しよう。

伊吹山ドライブウェイHP

駐車場から1.5kmほど舗装路を下ると左手に伊吹山北尾根縦走路が見えてくる。この縦走路は大垣山岳協会が1960年から3年かけて切り開いたルートで、滋賀の山深さを堪能できる稜線を進む。

稜線からは直下の集落や揖斐川流域の山々、濃尾平野にさらには近江盆地までのワイドな展望を楽しむことができる。御座峰、大禿山を越え、国見岳の三座を抜けて、森の中の走りやすいトレイルを降りてくると国見峠だ。

国見峠〜品又峠エリア

舗装路の峠を渡ると、虎子山への急登が待っている。先はまだ長いので、あまり力を使いすぎず登ろう。山頂は岐阜方面の山々が見渡せる眺望が広がっており、急登を登ったあとにホッと一息入れることのできる場所だ。

ここからこの先の鳥越峠までの約20kmは、滋賀一周トレイルの有志によって整備が行われ、数十年ぶりに縦走できるようになった区間である。基本的に県境の尾根沿いにルートが再整備された。

雑木林の中を登りくだりを繰り返しながら進んでいく。笹が多くみられるようになると、すこしづつ周りの景色も開けてくる。

その先に、突如として笹刈山が目に飛びこんでくる。整備チームによって命名された山で、文字通り山肌を刈り上げたようにトレイルが続いている。その姿は一見して丘のように見えるが、近づいてみるとかなりの急登である。

山頂では360度の展望が広がる。岐阜方面の山々や、虎子山では見えなかった琵琶湖の景色までみることができる。ゆっくり景色を楽しんで欲しい。

遠くに伊吹山もみることができる

笹刈山からいったん高度を下げて、再び笹の中を登りきると、滋賀県第3位の標高のブンゲン(射能山)だ。

そこからはスキー場の裏山をぐるっとまわり、品又峠へ。ブナ林の中を進んで行こう。

品又峠手前では再び展望が広がり、これから進む金糞岳までの稜線を見ることができる。自分の足であそこまで行くのかと再確認しつつ、山深い奥伊吹の壮大さを再確認できるスポットだ。

品又峠〜鳥越峠エリア

このあたりからは灌木やブナの木が増えてきて、少し植生が変わる。走りやすいシングルトラックで奥まった森の中を進む。

アップダウンを繰り返し、新穂峠からは登り基調のトレイルが長く続く。眺望もなく、景色の変化もないため、同じところを通っているような錯覚を覚えるエリアだ。まずは、新穂山の登頂を目標に進もう。

新穂山からの景色

新穂山からはブナの巨木が多くみられるようになる。滋賀県内でここまでのブナの自然林がみられるのは珍しいだろう。春には新緑、夏には瑞々しい葉を茂らせ、秋には紅葉で色とりどりの世界を魅せて、私たちを癒してくれる。

鳥越峠に出ると、道路を挟んで県境ルートをそのまま進もう。登り切るとよく整備された本来の登山道とぶつかるので、右の金糞岳方面に進む。

金糞岳エリア

標高を上げるにつれて、景色が開けてきて眺望がよくなっていく。金糞岳山頂では北に白山、御岳、乗鞍岳を仰ぎ、南には琵琶湖の眺望を楽しむことができる。

また、ここから白倉岳への稜線は、抜群の絶景が広がる。是非明るいうちに通って欲しい。このルートは、かつてはヤブが濃く、通行が困難だったが、現在は地元山岳会などの協力で整備されていている。

金糞岳から白倉岳の稜線

白倉岳からは高山キャンプ場方面へ尾根を下っていく。八草出合いで南に分岐してから、約7kmの道のりだ。

登山道をくだりきると高山キャンプ場に到着だ。下山後は車で5分ほどの位置に『健康パークあざい』があり、お風呂利用や食事をすることができる。

整備活動

本コースの虎子山から鳥越峠までの約20kmは、NPO法人滋賀一周トレイルの有志によって整備が行われ、数十年ぶりに縦走できるようになった区間である。

2018年5月に、コース調査を行い本格的に整備を開始。活動に賛同したボランティア、のべ人数135名が30回ほど奥伊吹に通い、開通させた。

まずはじめに品又峠〜鳥越峠区間に取り掛かった。ボランティア自ら道具を持ち寄り、手探りで整備を始めた。3,40年ほど前には登山道があったことや、県境に多少の踏み跡があったことから、8回ほど通い、この区間は開通させることができた。ここまでは順調に整備が進んでいったという。

次のブンゲン〜虎子山区間は今までと植生が異なり、猛烈な笹ヤブエリアが待ち構えていた。そのため、思うように整備ができず、1日に100mも進めない日もあったという。 そして季節は夏に変わり、猛暑の中の作業は整備メンバーの体力がどんどん消耗していったが、活動を止めるわけにはいかなかった。

次の年の5月には、滋賀県のトレイルをつないで一周する『滋賀一周ラウンドトレイル』の大会も控えていたのだ。滋賀県の中で豪雪地帯にあたるこのエリアは、雪が積もる前にトレイルを開通させる必要があった。

そこで、刈払機の刃を強固なものにするなど、整備道具を新調し、想定以上のヤブにも負けない道具を揃えた。回を重ねるごとに整備メンバーの熟練度も上がり、作業効率が断然上がっていったという。

また、このエリアは作業場所に取り次ぐ道が他にないため、トレイルを整備するたびに移動距離が伸びる。整備メンバーは1日の食糧や水分、機械の燃料などを全て担いで山に入らなければならず、どんどんたくましくなっていった。

こうしたメンバーと毎週のようにヤブと対峙し、雪が積もる前の11月のはじめに開通。20回以上このエリアに通っての成果だ。

笹刈山で開通を祝うメンバー

現在でも有志の整備チームにより、トレイルの整備は定期的に行われている。ゆくゆくは道標を立てるなど、さらに皆に親しんでもらえるトレイルを目指して活動を続行中だ。

トレイルランニング滋賀上級者向けワンウェイ

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